今回のセミナーを企画したきっかけは、昨年薬事法が改正されたことにより、医療機器に組込まれたソフトウエアを単体としても規制の対象にしようとする医薬品・医療機器等法が整備されたことにあります。
すでに世の中には、病気予防や健康維持等のために医療アプリが溢れています。どこまでが規制の対象になるのか等、プログラムを開発するときのリスクの考え方を中心に、これまでこの分野に参入していない人のために企画しました。
先ず、「一般的なソフトウエア開発とヘルスソフトウエアの開発について」
の解説にはじまり、ヘルスソフトウエア推進協議会からは、「開発ガイドライン」の内容に引き続き、法律からは読み取りにくい規制対象の考え方やポイントを医療機器センターから分かりやすく解説されました。
最後の座学は、分野を超えた成功事例に基づき、これらをうまくビジネス
に結び付けるための基本的な考え方の説明がありました。
最終は本セミナーの目玉である、約3時間30分のワークショップです。受講生4人に講師や大阪大学教員をファシリテーターに加えたグループを構成し具体的なヘルスソフトの製品開発から販売方法までを4グループが個別に考えます。各グループから開発した製品の発表を行い、他のグループから活発な質問や意見が飛び交いました。年長者向けにゲーム感覚で行う健康維持ソフトの製品開発を行ったグループには、ゲームソフトの思わぬ細かな質問があったり、販売先は個人や病院だけではなく保険会社にもメリットを感じてもらえるような製品発表など、各グループが工夫をこらした発表が行われました。
受講生にとって、これらの製品開発までのケーススタディは、実際の開発現場で、何らかのヒントになることを期待しています。